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2020/07/17

 

エンディングノートと遺言書は、何がちがうの?

 

 

終活・相続専門行政書士のりえこです。

 

終活をしようと思いながらも、何から始めたらいいのかと思っていませんか。

今回のテーマは、エンディングノートと遺言書のちがいです。

私は自分のエンディングノートと遺言書を書きました。

書いたからこそお伝えできることを書いていきます。

 

「エンディングノート」とは?




一般的に、ご家族や知人、友人などに知ってほしいことや伝えたい内容を書き残すために使われるノートです。

人生を振り返ったり、

気持ちの整理をしたり、

これからの人生をよりよく生きるために活用することができます。

書く内容は、

生まれてから今までの人生節目の時期の思い出、

医療、介護、葬儀、埋葬に関することなど生前から死後と多岐にわたります。

作成方法や記載内容に関してルールはありません。

何から書き始めてもかまいませんし、全部書かなくてもかまいません。

いつでも書き直しができます。

ただし、法的な効力はありませんので、書いている希望が叶うかどうかはわかりません。

 

「遺言書」とは?




財産を「誰に」「何を」遺したいのかを指定しておくことができます。

ある一定の要件のもと記載された遺言書は、法的な効力を持ちます。

遺言書にはいくつかの種類がありますが、ここでは「自筆証書遺言」と「公正証書遺言」の2つについてお話をします。

 

自筆証書遺言とは


文字通り、ご自身で遺言の内容を全文手書きで作成する遺言書です。

2019年1月13日施行の法律改正により、財産目録については自署する必要はなくなりました。

 

メリットは、遺言書を書く際の費用がほとんどかからないこと。

誰にも内容を知られることはないですし、気軽に何度でも書き直すことができます。

デメリットとしては、法的効力を持たせるためには書き方の要件があること。

内容や記入方法、訂正の仕方に不備があると無効になる可能性があります。

また、遺言書を使用するには裁判所の「検認」という手続きが必要になります。

偽造、変造される恐れもあり、発見されない、紛失といった可能性もあります。

 

公正証書遺言とは


公証役場で公証人が依頼者からの依頼により作成する遺言書です。

メリットは、専門家が作成するので、ほぼ確実に有効な遺言書となること。

公証役場で保管されるため紛失の心配はありません。

公正証書遺言があれば、相続が発生したらすぐに財産を分ける手続きができます。

デメリットは、作成や書き直しに費用がかかること。

証人が2名必要なのでその2人には遺言の内容を知られることになります。

 

実際に書いてみました




まず、エンディングノートを開いてみました。

自身のこと、住所、生年月日、本籍地、ここはスラスラ書ける。

親戚、友人、知人の連絡先、小学生、中学生、高校生、大学、専門学校時代の思い出。

体のこと、持病やかかりつけの病院。

財産の内容を書くページもあります。

書き進めるうちに、わたしの手が止まった項目3つをご紹介します。

 

1. 介護が必要になったとき

・認知症や寝たきりになった時の介護は、誰にしてもらいたいのか

・どこで(自宅、病院、施設など)

・費用はどうする?

 

2. 生死にかかわる事故や病気になったとき

・病名や余命の告知をしてほしいのか

・延命治療についてどうしたいのか

・臓器提供についてどう考えているのか

・最期を迎える場所の希望があるのか

 

3. 葬儀に関すること

・葬儀社を決めているのか

・葬儀や規模の内容はどうしたいのか

・喪主は誰にしてほしいのか

・遺影写真を用意しているか

・友人、知人の中で連絡をしてほしい人、してほしくない人がいるのか

 

特に「2.生死にかかわる事故や病気になったときのこと」は本人の希望を元気なうちに聞いておかないと、いざというときに家族が選択を迫られます。

これを家族が決めるのは酷な話です。

あとあとまで、ほんとによかったのだろうかと、思い続けることになります。

この3つの項目は、家族のために必ず書いておかなければならないことだと感じました。

 

エンディングノートを書き終え、次は、遺言書作成に取り掛かります。

私は、公正証書遺言を作成しました。

 

遺言書は資産家や争いが起こる可能性がある人が書くというイメージがあるかもしれません。

 

私はどちらにも当てはまりません。

では、どうして書こうと思ったのか。

相続手続きをスムーズに行うためです。

事前準備をしておくことで、遺された人への負担を減らすためなのです。

 

 

まとめ


 

終活をしようと思いながらも、何から始めたらいいのかと思っていたあなた!

エンディングノートと遺言書のちがいがご理解いただけましたでしょうか?

想いの部分を伝えるのは「エンディングノート」

財産の承継を伝えるのは「遺言書」

まず第一歩としてエンディングノートを書き始めてみませんか?

あなたの想いをお聞かせください。

私と一緒に書き始めていきましょう。