2020/09/18
コロナ禍における相続手続
こんにちわ。
行政書士の池田です。
皆様、お元気ですか?
新型コロナウイルス感染症、収束するのかしないのか・・・。
できればご一緒したくない「withコロナ」時代の到来でしょうか。。
そんな中でも相続は発生するわけでして、各種相続手続きがコロナに対応した方法に変わってきております。
当事務所としましては、ご遺言がない場合でも、事前のお話し合いで協議がまとまれば、ご相続人の皆さまがお集まりになられることなく、遺産分割協議書(または遺産分割協議証明書)を郵送し、ご署名・ご捺印を頂くという方法でお手続きを進めております。
また、ZOOM等での打合せを活用し、なるべくお客様と接する機会を減らしながら業務を行うとともに、来所されたお客様には、検温や手指のアルコール消毒にご協力頂いております。
そこで今回は、各機関でどのようにコロナに対応しているかをレポートしたいと思います。
○ 金融機関の対応
相続が発生すると、ほとんどの相続人の方が、銀行でのお手続きが必要になります。
また、有価証券をお持ちの場合は、証券会社でのお手続きも加わります。
この1ヶ月くらいの間で相続手続を行った時の金融機関では、
・窓口の予約が必要
・店舗での手続きだが、テレビ電話で担当の方との面談
・郵送での手続き
などの対応が取られていました。
金融機関によっても対応が違いますので、窓口に行かれる前に、一度お電話で確認された方が良いでしょう。
○ 税務署
相続税の申告期限は、通常は、被相続人の死亡を「知った日」の翌日から10ヶ月以内と定められています。
ただ、このコロナ禍で、申告が間に合わない方もいらっしゃることでしょう。
そのような方に対して、国税庁はかなり柔軟な対応をしています。
例えば、
・新型コロナウイルス感染症に感染した方
・体調不良により外出を控えている方
・平日の在宅勤務を要請している自治体にお住まいの方
・感染拡大により外出を控えている方
など、新型コロナウイルス感染症の影響により、申告書を作成することが困難な場合は、相続税の申告書等を作成・提出することが可能となった時点で申告を行う、ということになっています。
詳しくはこちらをご確認ください ⇓
国税庁「相続税の申告・納付期限に係る個別指定による期限延長手続に関するFAQ」
○ 裁判所
亡くなった方に借金があった場合など、相続される方(相続人)は、相続放棄のお手続きを取ることができます。
ただし、そのお手続きをするためには、相続の開始があったことを知ったときから3か月以内(熟慮期間)に、被相続人の最後の住所地の管轄にある家庭裁判所でお手続きを行わなければなりません。
しかし、このコロナ禍でお手続きを進めにくい状況であったり、そもそも亡くなられた方の財産状況がすぐに分からないということもありえます。
そんな時、家庭裁判所に申し立てることで、この熟慮期間を延長することができます。
『親族が亡くなったにもかかわらず,新型コロナウイルス感染症の影響により熟慮期間(相続の承認又は放棄をすべき期間)内に相続の承認又は放棄をすることができない場合には,この期間を延長するため,家庭裁判所に申立てをすることができます。』(法務省HPより)
ただし、この延長の申し立てができるのは、熟慮期間が終わる前ですので、お気を付けください。
詳しくはこちら ⇓
法務省「新型コロナウイルス感染症に関連して,相続放棄等の熟慮期間の延長を希望する方へ」
○ 法務局
春以降、登記申請関連の手続きにかなりの遅れが発生していました。
実際、私も4月に法定相続情報証明書の申請を行ったのですが、職員さんの勤務がシフト制ということで、通常より2~3倍の時間が掛かった記憶があります。
しかし、9月11日現在、ほぼ通常通りに戻っているとのことで、一安心です。
法務局「【新型コロナウイルス感染症関連情報】登記完了予定日について」
ここまで、相続のお手続の主な状況をご紹介させて頂きました。
どこも、しっかりと感染防止対策を取られながら業務を行っている印象です。
しかし、できればなるべく外出を控えたい、とお考えの方も多数いらっしゃいます。
当事務所では、税理士・行政書士などの専門家が一丸となって、皆様の代わりに相続のお手続をさせて頂きます。
お困りの際は、お気軽に当事務所までご連絡ください。
それでは、まだまだ予断を許さない状況ですので、皆様お体にお気をつけて、お過ごしください。